ケインとアベル 印刷 E-mail
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まあまあおもしろそう! 
原作:ジェフリー・アーチャー

監督:バリー・レビンソン

キャスト
ヒース・レジャー
ガイ・ピアース


これはテレビで映像化されている。
好きなTV映画だった。もちろん、小説もおもしろい。

TV映画のほうは5時間を越える作品で(小説も長いですが)、3回に分けてTVでは放送されていたが、内容は濃く、途中からどんどん引き込まれていく。

残念なことにビデオでは製造中止らしく、テレビでどこかの放送局が気まぐれで放送しない限り見る機会がない。(ビデオレンタルの店においてあることもあります)
ぜひDVD化してほしいものだ。(要望がないのかな?)

このTV映画の主演は、ピーター・ストラウスとサム・ニール。30歳を越えている俳優が、15,6歳の人物を演じる場面を見るのは、かなり寛容の心を必要とするが、それでもありあまる2人の熱演でそれを十分にカバーしている。

新たに映画化する際に一番問題になるのはその長さだろう。二人の男が主人公の60年以上の物語だから、それを2時間(長くても3時間)の劇場映画にするには、かなり脚本家の力が要求される。

だからといってキル・ビルのように2作に分けるような内容でもないし(大河ドラマを期間をおいて分割して見るのは難しい)、焦点をあてる部分をかなり厳密に計算する必要がある。あまり切り詰めてわけのわからない作品なっても困るし、難しいところだ。

映画化する際は、TV映画で主演したピーター・ストラウスとサム・ニールにカメオ出演させるとTV映画「ケインとアベル」が好きだった観客は喜ぶかもしれない。(ピーター・ストラウスにはアベルの恩人のリロイ役で、サム・ニールにはケインの父親役で)

内容を知らない人もいると思うので以下に簡単なあらすじを載せておきます。(わたしは小説、TV映画、どちらも最後に泣きました)
by ブック・オーシャン


「ケインとアベル」

1901年4月18日(小説では1906年)、アメリカ、ボストンに銀行家の息子としてウィリアム・ケインが、東ポーランドの私生児としてブワデク・コスキェヴィチ(のちのアベル)が生まれる。

ケインは父親をタイタニックの事故で失うが、父親と同じ銀行家としてのエリートの道を着々と歩んでいく。
一方、ブアデク(アベル)は生まれたとたん、森で捨てられ、貧しい家庭に拾われて育つ。(のちに彼は実の父親がロスノフスキー男爵であることを知る)

ブアデクの住む東ポーランドはドイツ軍の侵攻にあい、ドイツ軍が撤退したあとはロシア軍に占領され、姉のフロレンティナはロシア軍に捕らえられ強姦され死んでしまう。
ブアデクはシベリア収容所に送られるが、脱走してトルコへ行く。そこでポーランド領事の勧めでアメリカに渡ることを決意する。

ボストンのケインは大学卒業とともに、銀行の取締役に就任する。その後恵まれた環境ではあるが、彼は誠実でさらに努力を重ね、アメリカでも有数の大銀行の頭取にまで上り詰める。

ブアデクは名前をアベル・ロスノフスキーに変え、プラザホテルの給仕人として働き始める。彼は懸命に働き、その働きぶりからリッチモンド・ホテルのオーナー、リロイに引き抜かれ、副支配人にまで昇進する。

支配人の横領をつきとめたアベルは、支配人に任命される。
1929年にアメリカを襲った大恐慌のため、リロイの会社は破産状態になり、ホテルはケインの銀行に抵当としてとられてしまう。思いつめたリロイはホテルをアベルに残して、自殺する。

アベルはホテル再建のため、ケインに投資を求めるが、断られてしまう。その後、投資先を捜し求めるアベルに匿名の投資者があらわれ、アベルはホテルを再建し始める。アベルはホテル再建とともに、恩人を追い詰め自殺させたケインを恨み、破滅させることを誓う。

シカゴバロンホテルを成功させ、アベルはバロングループを徐々に拡大していく。その後さらにグループは成長していき、彼はついにホテル王と呼ばれるまでになる。

アベルは、ケインの銀行の株を買い集め、さらにケインの投資先である航空機会社の株も買い集め、それを一気に放出することで、ケインの銀行に大打撃を与えることを目論む。

ケインはアベルに和解を求めるが、アベルはまったく相手にしない。

航空機会社事故を知ったアベルは、その株を一気に放出して、ケインの銀行に大打撃を与える。そしてその後、アベルは底値で、株を買い戻した。

ケインは詐欺行為であると、アベルを告発するが、アベルは審問会で利益はすべて慈善事業にまわすと、主張したため無罪になる。

二人の確執の間に、ケインの息子、リチャードとアベルの娘、フロレンティナは恋に落ちる。二人は親の反対を押し切り駆け落ちをして、ケインとアベルの確執をさらに深めることになる。

その後はケインもアベルを追い詰めるために活動をはじめ、お互いに一歩も引かず泥沼の戦いになる。

それぞれの成功物語としてもおもしろいが、それを対比して描き、お互いが関わりあうことでさらにそれをドラマチックにしている。お互いに努力の人で、ある意味、誠実であるがゆえに生んでしまう悲劇。ラストは悲しいが、とてもいい物語である。


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これを読むと自分も努力しなきゃ、という気になります。アーチャーの小説はどれもそんな気にさせますね。




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